最高のノスタルジィレンズ

LUMIX S5 UV TOPCOR 50mm F2 PHOTO Tokyo Japan 神楽坂 散歩 写真(C) 遊人寫眞機帖 主にSIGMA Foveon LUMIXで撮った写真を掲載しています。ときどきオールドレンズ。

本日のカメラ:LUMIX S5

TOPCONで撮る

TOPCON

 TOPCON(トプコン)という会社をご存知でしょうか?

 TOPCONは、1932年(昭和7年)9月1日に設立された古い会社で、元は光学兵器開発・製造のために、帝国陸軍が関与していた国策企業です。主に陸軍向けの火砲・銃の照準眼鏡や、戦闘機・爆撃機用の射撃照準器・爆撃照準器を供給していた。ちなみに、かのNikonは、その設立に海軍が関わっていて、軍需光学機器製造の双璧として「陸のトーコー・海のニッコ-」とも称されていたそうです。
 こう書くと物騒な感じもしてしまいますが、調べてみると、日本が誇る光学系企業のいくつかは、光学兵器という軍需からはじまったものが少なくないようです。戦争は科学や機械の面で様々に進歩を促すとも言われたりもしますが、光学の世界もそういう面があったのかなと感じます。しかし、今後は”戦争があったから”なんて言われないよう、世界の全ての国々が平和になって、平和の中から新しく人に優しい技術が生まれていく時代にならないといけません。

 このような光学機メーカーとしての側面があることからか、その後カメラメーカーにも名を連ねることになりました。そしてカメラメーカーとしても有名な存在でもあり、“世界初”みたいなこともしていました。昭和を代表する写真家の木村伊兵衛氏は、ライカをこよなく愛する人でしたが、TOPCONのレンズ58mm F1.4はその写りを誉めていたようですね。ライカしか使わないという木村伊兵衛氏が一目置くくらいですから、それくらい、TOPCONのレンズには味があったということなのでしょう。

 残念ながらTOPCONは1981年(昭和56年)に一般向けカメラ市場からは撤退しています。その背景にはニコンやキャノンのカメラメーカーの躍進もありますが、TOPCONのカメラはマウント径が小さかったためにレンズ設計に限界があったというのが大きな理由だったようです。名カメラマンが褒めたたえるレンズを作るTOPCONが、もしもそのままカメラ市場に存在していたら・・・そんなことを考えるとちょっとロマンがありますね。

 カメラ・レンズ製造から撤退したTOPCONは、現在は眼科向け医療用光学機器、土木・建築向け測量機器、そして農業の面でもGPS機器を使ったものを開発・製造しているようです。東芝の子会社になったり外れたり、紆余曲折あるようですが、しっかり生き残っている会社の一つです。

U Vトプコール

 今回使用したレンズは、「TOPCON uni」というカメラに合わせて発売されたレンズです。本当は木村伊兵衛氏が称賛したレンズを使用したいところですが、オールドレンズとしてはなかなかの高額で手が出せません。でも、TOPCONのレンズを使いたいということで、この安いものを。

 このレンズが標準レンズとして付属していたカメラが発売されたのは1964年ですが、この時期、各カメラメーカーからは手頃なお値段の一眼レフが発売されていたようで、その流れでTOPCONもこの「TOPCON uni」を発売したようです。ちなみに、前年の1963年には、オリンパスからハーフカメラの「オリンパス PEN-F」が発売されているので、なんとなくこの流れがわかるような気がしますね。

 「TOPCON uni」のマウントは特殊で、こんなレンズを使う人はほぼいないでしょうから、マウントアダプターなんてものは市販されていません。でも、探してみると出てくるものですね、3Dプリンターで作っている個人の方がいるのです・・・。私は、いてもたってもいられずに、このアダプターを購入しました。この方は、ペトリのマウントアダプターも作っている方で、以前そちらもお世話になりました。

実写してみる

 細かいことを言う人はいるかもしれないけれど、とにかく雰囲気が出る。レトロといってしまうとそれまでなんだけれど、単純にレトロというひと言では言い表せない、なんとも懐かしい空気が写るのだ。これはもはや、空気を写すレンズと言ってもいいだろう。

 今回使ったレンズは、「UV TOPCOR 50mm F2」。
 標準レンズの焦点距離で、そしてF値はF2と決して明るくありません。
 私はF値は明るいに越したことがないと育った人間ですので、正直このスペックには期待してなかったのですが、しかし、スペックには現れない光学のマジックがあるのかなと思ったりもするわけです。

 この日の朝にお店でとった食事を撮ってみましたが、こんな感じでこれも味がある。

 もしかしたら、デジタルカメラによって隠れた設計者の意図が現れやすくなったとか、そんなこともあるのかなと思ったりもします。

 この雰囲気ならば、街も撮りたいし、人も撮りたい、そしてインテリアや雑貨なども良いだろう。

 いずれにせよ、個人的にはちょっと驚きの描写が出てくるレンズなのでした。

 今日の一冊

 使用しているカメラ・レンズ・機材

これまでの寫眞機帖

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旅立ったキミへ(4)

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写真好き、カメラ好き、レンズ好き

瀬戸郁保 Ikuyasu Seto

スマートフォンのカメラの性能が上がったけれど、やっぱりカメラが好き。とくに濃い感じの絵作りが好きです。メインはSIGMA。本業は鍼灸師、国際中医師、気功などの東洋医学畑。東京の表参道で源保堂鍼灸院・薬戸金堂を営んでいます。

本サイトの写真について
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しかし、それでもカメラが好きなものとしては、各カメラの絵作りのようなものが伝わればと思っておりますので、その参考になれば幸いです。

箱根の銘菓・箱根のお土産・おいしい和菓子(C)箱根孫三・花詩 温泉餅・くさのもち

東京の表参道で鍼灸院と漢方薬店を営んでいます。趣味は写真、カメラ、レンズ。街のスナップなどを中心に、写真表現を楽しんでいます。鍼灸は、二階堂師匠から受け継いだ本治法と呼ばれる古典鍼灸をメインにしています。漢方薬はイスクラとJPSです。

2 Comments

  1. こんにちは
    なかなかの作品、ありがとうございます。
    性能に走りがちな昨今、考えさせられるものがあります。

    お二方、写真に写るときはニッコリ笑顔で「はい!チーズ」をお願いしますね(^^)

    1. いつもコメントありがとうございます、憲三郎さん!
      ビジネス上、スチルも動画も高機能てんこ盛りにしないと売れないんでしょうね・・・。
      私のようなフォーキーな人間にとって、今のカメラ事情はどんどんついていけない世界になっています。
      自分なりの表現を追求したいです、何事も。。

      にっこり笑顔、そうしたいです、次回はそんなにこやかな写真を載せられるようにしたいです!

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